ここ最近、知的欲求を満たしてくださる良縁に恵まれています。
本当に有り難いご縁に遭え、
素晴らしい知識や、経験からなる知恵を与えていただいております。
特になぜか最も短い月であるにも係わらず、この2月は
講習会や講演会に、講伝に伝授と、
学びの機会を多く与えていただき、幸せを実感しております。
少し語句の説明を加えますと、
講伝と言うのは、伝授と講習の両面を合わせたものです。
伝授には、技術などを伝えると言った誰にでも開かれたものと、
法を伝えるといった、ある一定の能力を師に認められ授かるものがあります。
ここで言う講伝とは、
後者の師資相乗の伝授と、教学的な講習を合わせたものを示しています。

この度は、先日高野山大学に於いて開延いただいた
「理趣経講伝」での感動を少しばかりご紹介したいと思います。
ちなみに「理趣経講伝」とは、「理趣釈経」という経典を元に
「理趣経」というお経の内容に触れる真言密教の真髄の一つであります。
歴史や仏教について興味のある方ならば、気付かれたかも知れませんが、
「理趣釈経」とは天台宗の開祖最澄さまが、真言宗の開祖空海さまに
借本を願われたが、弟子となって修行せねば見せられぬとお大師さまが
最澄さまにお貸しになられなかった、あの経本であります。
最近テレビでもこの内容に触れたものを見ましたが、
この事は、仲違いでもなければ、当然の事お大師さまが渋られた訳でもありません。
そのような表現の方が、面白おかしいのかも知れませんが
それこそが単なる講習会と講伝の違いであります!
最澄さま程の高僧であっても、真言密教の方を授けるには
密教の修行はその時点においてまだ足りないと判断された訳です。
それほどまでに深秘で力強く、有り難い教えなのです。
その教えを現在の時代のお陰とでも申しましょうか、
拙僧も講伝の有り難き法縁に遭え、それだけでも感激であります。
ましてやこの度、講伝してくださるのは私が高野山にて修行のした折の師であり
現在は高野山真言宗管長、金剛峰寺座主をお勤めになられる
世界一の叡智をお持ちと言っても間違いのない松長有慶大僧正猊下であります!
前置きばかりが長くなってしまいましたが、
内容には直接触れるだけの能力が、今の私にはありませんmm
伝統教学に基づく説明と、猊下の永年の研究やご修行の境地からなる智恵を
非常に分かりやすくお話いただいたのですが、
ブログでちょっとお話します!と言うには私の知識もスペースも足りません。
ただ言える事は、「理趣経」に書かれた内容や真言の教えこそは、
混沌とした今の時代に絶対に必要であり、
人々の心の安心と、世界平和、惹いては地球や宇宙レベルの環境平和に
生かさなければならない甚々広大な教えである!と言う事です。
だだし、特に「理趣経」の書かれた内容と言うのは
文面の理解をするに語学的な知識だけでもダメ
倫理や哲学的な判断だけではダメ
その本質を見抜き、心から理解できる、仏の智恵を持って理解しなければならない!
という非常に難しい側面を持っているのです。
だから先述の最澄、空海のやり取りがあった訳であります。
しかし恵まれた事に、拙僧はその法縁に触れることが出来、
松長猊下と言う最高の阿闍梨の講伝いただき、
内容の理解は至らぬながら、写瓶の法縁に遭えたわけであります。
至らぬと判っておられながらも、我々にお授けくださった松長猊下のお言葉に
現代は沢山の図書やインターネットで簡単に情報が入手出来、
その中には理趣経等の内容も面白おかしく書くものも少なくない。
しかし少しでも、その内容を正しく、その精神を正確に伝える事が必要です、とありました。
私は今、住職の健在のお陰もあり、勉強や伝授の機会を多くいただいております。
この事を生かさなければ、ただの自己満足に過ぎず、
真言僧としては恥ずかしい事であるとこの度、実感させていただきました。
だからこの場で宣言します!
年内には檀信徒や、仏教や密教に興味のある皆さんと共に勉強する機会を
定期的に開催していきます!
(誰も来ないかも知れない不安でいっぱいですが・・・・・)
兎にも角にも、やらねばななぬ!
真言の教え、お大師さまの教えとは本当に本当に素晴らしすぎます!!!!!
書きながらだんだんと熱くなってしまい長くなってしまいました(苦笑

そして今日は、養父市で行われた「ふるさと歴史講演会」を拝聴してきました。
一部は「国指定文化財 名草神社の紹介」と題して
養父市教育委員会の主幹である谷本進氏の話を聞きました。
このブログでも以前紹介しましたが、現在の名草神社は元々日光院という寺でした。
妙見信仰の一大霊場であり、その遺功を伝える歴史的だけでなく
宗教的にも非常に価値のある、珍しい建造物であります。
だからこそ文化財指定の価値を認めるに値することは、私が説明するまでもありません!
その、元の日光院の本堂である、現名草神社本殿について
主観を交えながら、建築特徴について推測を交えながら面白おかしく話してくださいました。
ただ、なんの意図があるのか?なんのメリットがあっての事なのか?
全く理解が出来ませんでしたが、歴史的事実には触れられず、
まして、私が質問の時間にその事に触れても、聞き流すどころか認めなられませんでした。
極めて簡単な歴史的事実であるのに、講師先生が知らぬはずもありませんし一体なぜ!?
市職員と言う事は、税金で生計をたてる公共の奉仕者であるはずです!
講師として話された方の知識や人間性に疑問を覚え
それ以前にこんな事を許している養父市と、市民の皆さんの事を案じました。
私が同市の市民なら、恥ずかしく、腹立たしいし、
小額とは言え納税をする立場として許せませんし、
こんな事に使われるなら、納税自体を拒否したいくらいです。
それはさて置き・・・
そして第二部は『出雲大社の神話、祭儀、神殿」と題して
出雲市文化財保護審議委員でもあり万九千神社の禰宜もお勤めになられる
錦田剛志師の講演をいただきました。
養父市と出雲大社とは、特に日光院との繋がりもあり
歴史的に深いつながりがあるので、楽しみにお話を拝聴させていただきました。
また文化財保護審議委員の立場とタイトルとを兼ね合わせ、
文化財は単に立派だから、古いからと言って価値があるのではなく
そこにある文化や習慣、そして信仰といったものが生きているからこそ真価がある!
といた事をお話くださいました。
その後も、非常に博識な知識と、熱意あるお話に興味深々で
あっという間に時間が過ぎてしまいました!
本当に良いお話を聞かせていただけました。
ありがとうございました。
知識と、日本人としての基礎理解と、何より勇気をいただきました。
最近興味に任せ少しだけ読んでいる古事記の内容や
出雲大社と伊勢神宮とのなんとなくしか理解できていなたっか
その本質に短時間で、ズバッと触れていただき
目からうろこと言うか、長年の疑問がすっきりしました。
とにかく素晴らしく博識で、お話が分かり易くお上手で
間違いなく本屋さんに錦田先生の執筆させた本を探しに行きます!
皆さんも本屋に行かれる際には、
錦田剛志先生の本を探してみてください!
もちろん、松長有慶猊下の本も絶対に間違いなくお勧めです。
なんだか最終的に本の宣伝のようになってしまいました(笑
素晴らしい講師先生や阿闍梨に恵まれて、
知識や精神をお示しいただく機会に遭えて、私は本当に幸せです!!!!!